【見どころ】世界を目指す勅使河原、番狂わせ狙う21歳の入口
2月14日(木)後楽園ホール
東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ
王者 勅使河原弘晶(輪島S)vs 入口裕貴(エスペランサ)挑戦者
17年以降の6試合で全勝5KOをマーク、実力アップと勢いを印象づけている勅使河原が、21歳のホープ、入口の挑戦を受ける。世界挑戦を視野に入れている勅使河原は、国内およびアジア圏で頭ひとつ抜けた存在であることをアピールできるか。
勅使河原は16年10月、世界挑戦経験者の赤穂亮(横浜光)に小差の10回判定負けを喫したが、以後は快進撃を続けている。再起3戦目でバンタム級のWBOアジアパシフィック王座を獲得して2度防衛。昨年10月には空位の東洋太平洋スーパーバンタム級王座についた。現在はWBOで世界バンタム級2位、WBCではスーパーバンタム級14位にランクされている。右ストレートから左フックを返したあと連打に持ち込む攻撃型の選手で、試合は常にエキサイティングだ。強気の攻めが目立つ一方、ガードがルーズになるケースも見られる。このあたりが課題といえよう。
挑戦者の入口は14年5月、17歳になってすぐにフィリピンでプロデビューした。その後は関西を中心に戦っているが、東京・後楽園ホール(3度)、愛知県刈谷市のリングにも上がった経験を持っている。17年8月、高橋竜平(横浜光=今年1月に世界挑戦)に競り勝って日本ランク入りを果たした。その高橋戦ではガードを固めながら圧力をかけてワンツーで攻め込み、近距離では左アッパーを繰り出してポイントを奪っている。
攻撃型の勅使河原が積極的にプレッシャーをかけ、入口が応戦するパターンが予想される。挑戦者が臆して序盤から守勢にまわるようだと勅使河原の一方的なペースになる可能性がある。その一方、王者の攻撃が雑になった瞬間をとらえて入口が至近距離でカウンターを叩き込むことができれば番狂わせも考えられる。スタートから目の離せない試合になりそうだ。(原功)
勅使河原=1990年6月3日、群馬県出身の28歳。輪島功一スポーツジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:22戦18勝(11KO)2敗2分。
入口=1997年5月6日、兵庫県出身の21歳。エスペランサジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:13戦10勝(4KO)2敗1分。
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