【見どころ】左ストレート狙いの中谷、先手をとりたい望月


2月2日(土)後楽園ホール
<日本フライ級王座決定戦>
同級1位 中谷潤人(M.T)vs 望月直樹(横浜光)同級2位

 黒田雅之(川崎新田)が世界戦の準備のため返上して空位になった王座の決定戦。世界ランクにも名を連ねるサウスポーの中谷がデビューからの連勝を18に伸ばすのか、それとも望月が下馬評を覆して戴冠を果たすのか。

 1月2日に21歳になった中谷は2015年4月に17歳でプロデビューし、4年間で17の勝利を積み上げてきた。そのうち12はKOによるものだ。112ポンド(約50.8キロ)を体重上限とするフライ級では170センチと長身で、しかもサウスポーという特徴がある。右手を前に出しながら相手を牽制しつつ繰り出す左ストレートや右フックは破壊力十分で、顔面だけでなくボディへの打ち分けもできる。昨年4月には世界戦(村田諒太の初防衛戦)の前座で世界ランカーに8回負傷判定勝ちを収めるなど、経験値も高めてきている。現在、WBCで4位、WBOで10位にランクされており、ここを突破して次のステージに向かいたいところだ。

 2位にランクされる望月は13年11月にプロデビューし、5年間に18戦して15勝(8KO)3敗の戦績を残している。この3敗はいずれも判定によるものだ。1年前にはタイでIBFパンパシフィック・フライ級王座決定戦に臨んだこともある(12回判定負け)。身長162センチと小柄だが、踏み込んで放つ右ストレート、返しの左フックを中心に気持ちの強さを前面に出して戦うタイプといえる。

 パンチ力をはじめ総合的な戦力で勝る中谷は右ジャブから左ストレートへの連携で主導権掌握を狙うものと思われる。これに対し望月は正面に立つことを避け、サイドに動きながら相手を揺さぶったうえで飛び込み先手をとりたい。懐深い中谷の構えや左ストレートのタイミングに望月が戸惑い手数が減るようだと、中盤あたりで厳しい局面に立たされるかもしれない。(原功)

中谷=1998年1月2日、三重県出身の21歳。MTジム所属。左ボクサーファイター型。戦績:17戦全勝(12KO)。

望月=1994年1月14日、神奈川県出身の25歳。横浜光ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:18戦15勝(8KO)3敗。

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