【見どころ】右狙いの中川、接近戦に持ち込みたい田村


1月12日(土)後楽園ホール
日本スーパーバンタム級王座決定戦
中川麦茶(角海老宝石) vs 田村亮一(JB SPORTS)

 和氣慎吾(FLARE山上)が返上して空位になった王座の決定戦。直近の15戦で14勝(8KO)1敗の中川、同じく直近の9戦で8勝(5KO)1敗の田村。勢いのある者同士の三十路対決だ。

 中川は09年2月にプロデビューした10年選手で、これが初のタイトル戦となる。175センチの長身から左ジャブを放って突き放したり右ストレートで攻め込んだりと攻撃的な一面を持つ。やや唐突感のある右アッパーもある。反面、被弾も少なくない。昨年10月の挑戦者決定戦で7回負傷判定勝ちを収め、今回のチャンスをつかんだ。

 田村はアマチュアで50戦(33勝17敗)を経験後、26歳になる直前にプロ転向を果たした。デビュー戦で5回判定負けを喫し、6戦目までの戦績は3勝(1KO)2敗1分だったが、7戦目から覚醒した感がある。この3年半で勝てなかったのは17年7月の日本王座挑戦試合だけだ。その久我勇作(ワタナベ)戦でも後半に追い上げて王者を脅かしている。上体を低く構えて圧力をかけて相手に肉薄する好戦的なスタイルの持ち主だ。

 左ジャブを突いて中長距離から右ストレートを打ち込みたい中川と、距離を潰して右ストレートから左を返したい田村。序盤から激しい主導権争いが展開されそうだ。(原功)

中川=1988年12月29日、滋賀県出身の29歳。角海老宝石ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:30戦24勝(14KO)5敗1分。

田村=1987年6月4日、新潟県出身の31歳。JBスポーツジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:15戦11勝(6KO)3敗1分。

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