【見どころ】V5狙う王者拳四朗!ヤマは中盤から終盤?

12月30日(日)大田区総合体育館
WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ
王者 拳四朗(BMB) 対 サウル・フアレス(メキシコ)

 戴冠から1年7ヵ月、拳四朗が日本のジム所属選手として現役最多更新のV5を狙ってフアレスと対戦する。このところ3連続KO勝ちの王者が断然有利といえるカードだ。

 拳四朗は日本王座、東洋太平洋王座獲得を経て17年5月、ガニガン・ロペス(メキシコ)を攻略して王座を獲得した。その試合は接戦だったが、初防衛戦では元王者のペドロ・ゲバラ(メキシコ)を退け、ロペスとの再戦では右のボディストレート一発で返り討ち(2回KO)にしている。この10月には元王者のミラン・メリンド(フィリピン)をも7回TKOで下し、一戦ごとに成長していることを印象づけている。正確な左ジャブで主導権を握り、顔面とボディにパンチを打ち分けるボクシングは高い次元で安定感も出てきた。

 挑戦者のフアレスは、拳四朗の2倍以上の34戦を経験している27歳で、16年8月にワンヒン・ミナヨーティン(タイ)のWBC世界ミニマム級王座に挑んで12回判定負けを喫したのに続き2度目の大舞台となる。ワンヒンとの試合を含めて4連敗を喫した時期もあったが、今年3月にWBC中南米王座を獲得するなどして今回のチャンスに繋げた。157センチと小柄だが、左右にステップを踏みながら出入りする右ボクサーファイター型で、打たれ強さに定評がある。

 スピードとテクニック、引き出しの数で勝る拳四朗有利は絶対的なものといえよう。王者が左ジャブで挑戦者をコントロールし、左ボディブローで相手のスタミナを削っていく可能性が高いとみる。戦力も気力も充実している拳四朗が中盤から終盤にかけ大きなヤマをつくりそうだ。(原功)

拳四朗=1992年1月6日、京都府出身の26歳。BMBジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:14戦全勝(8KO)。

フアレス=1990年11月28日、メキシコ出身の27歳。右ボクサーファイター型。戦績:34戦24勝(13KO)8敗2分。

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