【見どころ】王者有利は動かないが稲垣は細川を知り尽くしている!?

12月1日(土)後楽園ホール
日本スーパー・ライト級タイトルマッチ
王者 細川バレンタイン(角海老宝石)vs 稲垣孝(フラッシュ赤羽)挑戦者

 37歳にして勢いを増している印象のある細川バレンタイン(角海老宝石)が、7年ぶり3度目の日本王座挑戦となる33歳の稲垣孝(フラッシュ赤羽)と拳を交える。

 25歳でプロデビューした細川は13年に日本、東洋太平洋王座に続けて挑戦して8回TKO、11回TKOで敗れ、16年には再び日本王座に挑んだが、これも10回判定負けという結果に終わった。

 ジムを移籍したあと昨年12月に36歳で現王座を獲得し、今年5月には指名挑戦者のデスティノ・ジャパン(ピューマ渡久地)に7回TKO勝ち、初防衛を果たした。この試合では先にダウンを奪われながらも慌てずに対応。同じラウンド内にダウンを奪い返し、7回には鮮やかな右カウンターを浴びせてけりをつけている。低い姿勢から機をみて飛び込む右のボクサーファイター型だが、好戦的な一面もある。

 挑戦者の稲垣は03年7月にプロデビューした15年選手だ。10年にのちの世界王者、三浦隆司(横浜光⇒帝拳)の持つ日本スーパー・フェザー級王座に挑んで9回TKO負け。翌11年には加藤善孝(角海老宝石)の持つ日本ライト級王座に挑戦して10回判定負けを喫している。さらにここ2戦も武運から見放されており、厳しい状況下での3度目の挑戦といえる。上体から突っ込むようにしてラフな攻撃を仕掛けるタイプで、執拗な攻防が持ち味だ。

 総合的な戦力に加え近況面で大きな差があり、細川有利は動かしがたいところといえる。足と左ジャブを効率的につかいながらポイントを重ね、そのうえで一気に攻め落とすチャンスを待つことになりそうだ。ただ、両者は20代のころからスパーリングで手合わせしてきており、互いに手の内を知っている間柄でもある。稲垣がどんな策を練って試合に臨むのか、そのあたりにも注目したい。

細川=1981年4月16日、宮崎県出身の37歳。角海老宝石ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:32戦23勝(10KO)6敗3分。

稲垣=1985年10月7日、東京都出身の33歳。フラッシュ赤羽ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:39戦20勝(9KO)17敗2分。

東日本ボクシング協会

東日本ボクシング協会公式ホームページです。