【見どころ】5階級制覇の藤岡がスピードとコンビネーションで圧倒か

9月14日(金)後楽園ホール
WBA女子世界フライ級王座統一戦
王者 藤岡奈穂子(竹原&畑山)vs イルマ・サンチェス(メキシコ)

 WBA女子世界フライ級王座を含め5階級制覇を成し遂げている藤岡が、暫定王者のサンチェスと団体内の統一戦に臨む。初回からテンポの速いパンチの交換が見られそうだ。

 藤岡はミニマム級、スーパー・フライ級、バンタム級、フライ級、ライト・フライ級という順で、約6キロの体重の壁を乗り越えて世界王座を獲得してきた。9年のプロキャリアで19戦17勝(7KO)2敗のレコードを残しているが、そのうちドイツとメキシコでの試合を含め6割近い11戦が世界戦だ(9勝3KO2敗)。上体を振りながら距離を潰し、中近距離で上下にパンチを打ち分ける好戦派といえる。

 サンチェスは12年のプロキャリアを持ち、藤岡の2倍に相当する38戦(30勝8KO7敗1分)すべてをメキシコ国内で行ってきた。日本人選手との対戦としては、富樫直美(ワタナベ)の持つWBC女子世界フライ級王座に挑んで10回判定負けという記録が残っている(10年10月、グアダラハラ)。暫定王座は昨年10月に獲得したもので、それ以来11ヵ月ぶりのリングとなる。中間距離から右を被せ、左を返すパターンを得意としている。

 藤岡は忙しく動きながら圧力をかけ、インサイドに入り込んでボディから顔面への打ち分けを狙うものと思われる。藤岡の方が暫定王者よりもスピードとコンビネーションの多彩さなどで勝っているだけに、序盤からポイントを重ねていく可能性が高い。ただ、サンチェスの右には注意が必要だろう。(原功)

藤岡=1975年8月18日、宮城県出身の43歳。竹原&畑山ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:19戦17勝(7KO)2敗。

サンチェス=1987年12月6日、メキシコ出身の30歳。右ボクサーファイター型。戦績:38戦30勝(8KO)7敗1分。

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