【見どころ】好戦派の齋藤迎え撃つ菊地、序盤からペース争い?

9月1日(土)後楽園ホール
日本バンタム級王座決定戦
齋藤裕太(花形)vs 菊地永太(真正)

 この王座は今年1月まで赤穂亮(横浜光)が持っていたが、2度目の防衛戦を前に体調不良のため返上。その後、決定戦が2度組まれたが、2度とも直前になってキャンセルとなっており、王座空白の期間が7ヵ月以上も続いてきた。紆余曲折を経て組まれた今回の齋藤対菊地、どちらが初の王座を獲得するのか。

 齋藤は昨年8月に赤穂に挑戦して9回TKOで敗れたが、5回にはダウンを奪うなど持ち味は発揮した。むしろ今年2月の再起戦で小差の判定負けを喫している点の方が気がかりだ。齋藤は積極的に攻めて出る好戦的な選手で、その分、被弾も多い。赤穂にはTKO負けを喫したが、それ以外はストップ負けはない。

 菊地は177センチの長身選手で、左ジャブからワンツー、さらに上下の打ち分けを得意とするボクサーファイター型だ。足をつかって間合いをとることもある。2012年から13年にかけて世界ランク入りしていたこともある。ただ、13年6月に和氣慎吾(古口⇒FLARE山上)の持つ東洋太平洋スーパー・バンタム級王座に挑んで9回TKO負けを喫しており、さらに直近の試合では現日本1位の鈴木悠介(三迫)に7回TKOで敗れている。こちらも必ずしも近況は芳しいとはいえない。

 齋藤が積極的に攻めて出て、菊地が前後に動きながら迎え撃つ展開が予想される。齋藤はどれだけ被弾を抑えて攻めることができるか、菊地は後手にまわらずにワンツーやアッパーなどで相手の前身を食い止めることができるか、そのあたりがカギといえよう。ともに早い段階でペースを握る必要があるだけに、序盤からテンポの速い攻防がみられそうだ。(原功)

齋藤=1987年9月2日、神奈川県出身の30歳。花形ジム所属。右ファイター型。戦績:22戦10勝(7KO)9敗3分。

菊地=1985年11月27日、大阪府出身の32歳。真正ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:30戦21勝(8KO)5敗4分。

東日本ボクシング協会

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