【見どころ】35歳の王者 vs 20歳の挑戦者 サウスポー対決は接戦か

8月24日(金)後楽園ホール
日本ミニマム級タイトルマッチ
王者 小野心(ワタナベ)vs 加納陸(大成)

 世界挑戦を経験したサウスポー同士のサバイバルマッチだが、年齢は小野が35歳、加納が20歳、実に15歳の差がある。ベテランが踏みとどまるのか、若い芽が開くのか興味深いカードだ。

 2001年にプロデビューした小野は17年選手ではあるが、途中で3年のブランクがあるため試合数は34とキャリアの割に多くはない。現在の王座は今年4月に獲得したものだが、それ以前に東洋太平洋ライトフライ級王座に君臨したこともある。14年5月と16年2月には世界王座にも挑んだが、いずれも12回判定で敗れている。足をつかいながら間合いをずらして押し引きする巧者で、相手にとっては戦いにくいタイプといえよう。初の世界挑戦となった高山勝成(仲里)戦では、途中まで的を絞らせずに途中まで採点でリードしていたほどだ。現在はWBO9位をはじめIBF11位、WBC19位にランクされている。

 挑戦者の加納は16歳のときにタイでプロデビューし、2年前には18歳で高山とWBO世界ミニマム級王座決定戦を行ったが、6回負傷判定負けという結果に終わっている。再起第2戦で6回KO負けを喫したが、以後は2連勝と調子を取り戻している。上体でリズムを刻みながら左ストレート、左右フックに繋げるタイプで、挑戦圏外ではあるがWBC21位に名を連ねている。

 加納が圧力をかけ、小野がタイミングをずらしながら応戦する展開になりそうだが、前半で主導権を握っておきたい点は両者とも同じだろう。それを加納が過剰に意識するようだと力んでベテランの術中にはまる可能性もある。接戦が予想される。(原功)

小野=1982年12月27日、神奈川出身の35歳。ワタナベジム所属。左ボクサー型。戦績:34戦22勝(5KO)9敗3分。

加納=1997年11月16日、兵庫県出身の20歳。大成ジム所属。左ボクサーファイター型。戦績:17戦13勝(7KO)3敗1分。

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