【見どころ】世界再挑戦を視野に入れる黒田が総合力で勝る?

7月23日(月)後楽園ホール
日本フライ級タイトルマッチ
王者 黒田雅之(川崎新田)vs 星野晃規(M.T)挑戦者

 暫定王者から自力で正王者に昇格した試合を含めて3度の防衛を果たしている黒田が、3位にランクされる星野の挑戦を受ける。試合の6日前(7月17日)に32歳の誕生日を迎えた黒田と、試合当日の23日に30歳になる星野。10年以上のキャリアを持つベテラン同士の一戦だ。

 05年にプロデビューした黒田は世界戦のリングに上がったこともある経験値の高い選手で、最近は5連勝(2KO)と安定している。同じく世界挑戦経験のある粉川拓也(宮田)や指名挑戦者だった長嶺克則(マナベ)に競り勝つなど地力をつけてきた印象だ。左フック、右ストレートの強打に加え勝負強さも身に着けてきたといえる。現在はWBA1位をはじめWBC4位、IBFとWBOで7位と主要4団体すべてで好位置につけており、このまま勝利を重ねていけば近い将来の世界再挑戦が現実的なものになる可能性大だ。

 挑戦者の星野は07年にプロデビューした11年選手だが、試合数は23(14勝9KO7敗2分)と比較的少ない。12年から15年にかけて6戦2勝4敗というスランプも経験したが、以後は4戦3勝(1KO)1分と好調だ。特に昨年10月の長嶺戦で善戦、8回引き分けに持ち込んで評価を上げた。その長嶺は今年3月、黒田に判定で敗れてはいるが、ダウンを奪っている。三段論法が通用しない格闘競技とはいえ、星野にとっては自信を深めるデータといえるかもしれない。

 ただ、経験値をはじめパンチ力など個々の戦力では黒田が勝っており、有利な立場にいるといえる。後手にまわると苦しい星野は序盤から積極的に仕掛け、王者を焦らせる展開に持ち込みたい。(原功)

黒田=1986年7月17日、東京都出身の32歳。川崎新田ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:39戦29勝(16KO)7敗3分。

星野=1988年7月23日、神奈川県出身の29歳。M.Tジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:23戦14勝(9KO)7敗2分。

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