【見どころ】2階級制覇狙う村中、悲願の戴冠狙う齋藤

6月22日(金)後楽園ホール
日本バンタム級王座決定戦
村中優(フラッシュ赤羽)vs 齋藤裕太(花形)

 赤穂亮(横浜光)がコンディション不良のため返上して空位になった王座の決定戦。当初、4月に鈴木悠介(三迫)対村中で決定戦がセットされたが、鈴木が負傷したため中止。それを受けて村中対齋藤が組まれた経緯がある。

 村中は13年から15年にかけて日本フライ級王座に君臨したが、体重苦のためスーパーフライ級に転向。昨年5月には英国でWBA同級王座に挑んだが、2回にダウンを喫してカリド・ヤファイ(英)に12回判定負けを喫した。12月の8回判定勝ちを挟み、再起第2戦がバンタム級の王座決定戦となる。世界には届かなかったものの総合的にバランスのとれた戦力を持つボクサーファイター型で、経験値も高い。

 対する齋藤は12年度の全日本新人王MVPだが、翌13年からは11戦3勝(1KO)6敗2分と苦しんでいる。この数年、日本ランキングも出入りと上下動が激しい。少々の被弾には怯むことなく相手に食らいつく勇敢で好戦的な選手だが、なかなか結果に結びついていない。昨年8月、赤穂に挑んだときも5回に左フックでダウンを奪いながら攻めきれず、相手の反撃に遭って9回TKOで敗れている。さらに今年2月には日本ランカー対決で2-0の8回判定負けを喫しており、今回の王座決定戦は連敗後の再起戦でもある。

 齋藤が仕掛け、村中が前後左右に動きながら迎え撃つ展開が予想される。経験値をはじめ総合力で勝る村中に分のあるカードだが、齋藤が乱戦に巻き込むようだと勝負の行方は分からなくなりそうだ。(原功)

村中=1985年6月12日、鹿児島県出身の32歳。フラッシュ赤羽ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:30戦26勝(8KO)3敗1分。

齋藤=1987年9月2日、神奈川県出身の30歳。花形ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:22戦10勝(7KO)9敗3分。

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