【見どころ】中盤から終盤、田口良一にKOチャンス到来か!?

5月20日(日)大田区総合体育館
WBA・IBF世界ライト・フライ級タイトルマッチ
王者 田口良一(ワタナベ)vs ヘッキー・ブドラー(南アフリカ)挑戦者

 WBAとIBF2団体の世界王座を持つ田口が、元WBA世界ミニマム級王者のブドラーを迎えて通算8度目の防衛戦に臨む。2階級制覇に意欲をみせる挑戦者を侮ることはできないが、田口が実力を発揮すれば王座を手放すことはないとみる。

 田口は14年大晦日にWBA王座を獲得し、6度防衛後の昨年大晦日、IBF王者のミラン・メリンド(フィリピン)との統一戦に勝って2団体王者になった。それを機にWBAからはレギュラー王者より格上の「統一王者」の称号を授かっている。

 挑戦者のブドラーは13年11月から16年3月までWBA世界ミニマム級王座を5度防衛した実績を持つ実力者で、敗れはしたものの昨年9月にはミランドの地元で互角に渡り合っている(12回判定負け)。左右のグローブをアゴの脇に置いた構えで左右に動き、出入りしながらワンツー、左フックを浴びせるボクサーファイター型だ。

パワーは平均の域を出ないが、12ラウンドを15度もフルに戦いきっておりスタミナは十分といえる。今回も長丁場を前提に戦い方を組み立ててくるものと思われる。

 身長、リーチだけでなく体そのもののフレームで勝る田口は、序盤から積極的にプレッシャーをかけて相手の可動範囲を狭めるような戦い方をするものと思われる。勝負を急いで力んだり焦ったりして空回りしなければ、主導権を掌握することは難しくないのではないだろうか。特に、相手のスタミナを削ぎ、動きを止めるためにもボディ攻撃は有効であろう。田口が前半で流れを掴めば中盤から終盤にかけて大きなヤマが訪れそうだ。(原功)

田口=1986年12月1日、東京都出身の31歳。ワタナベジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:31戦27勝(12KO)2敗2分。

ブドラー=1988年5月18日、南アフリカ共和国出身の30歳(試合時)。右ボクサーファイター型。戦績:34戦31勝(10KO)3敗。

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