【見どころ】友人から獲った王座を強打者が奪いにかかる

5月7日(月)後楽園ホール
日本スーパー・ライト級タイトルマッチ
王者 細川バレンタイン(角海老宝石)vs デスティノ・ジャパン(P渡久地)挑戦者

 昨年12月、友人でもある麻生興一(三迫)を下して36歳で王座についた細川の初防衛戦。同級1位にランクされる「最強挑戦者決定戦」覇者を相手に虎の子のベルトを守れるか。

 身長163センチの細川は63.5キロを体重上限とするスーパー・ライト級では小柄の部類に入る。加えてナチュラル体重で試合に臨むというから、常に多少の体格面でのハンデがつきまとうことになる。それでもプロキャリア12年、31戦をこなして7割超の勝率(22勝9KO6敗3分)を残している。「自信がある」という反射神経の賜物といえよう。

 挑戦者のデスティノ・ジャパン(本名=ブラドミル・バエス)はカリブ海のドミニカ共和国出身で、アマチュアを経て07年にプロに転向。日本のリングには昨年4月に初めて登場し、その試合を含めて3連続KO勝ちを収めている。伸びのある左ジャブに加え右ストレート、左フックには破壊力がある。29戦して24勝、そのうち22KOとKO率は75パーセントを超える(3敗2分)。

 細川は体を振りながら距離を潰して中近距離の戦いに持ち込もうとするはずだが、挑戦者がどんな策を選択するかが見ものだ。接近戦に付き合うのか、それとも突き放しにかかるのか。また、両者が中盤までの決着を想定しているのか、長丁場をイメージしているのか、そのあたりにも注目したい。総合力に大きな差はないとみるが、展開次第でどちらかのワンサイドになる可能性もある。(原功)

細川=1981年3月16日、宮崎県出身の37歳。角海老宝石ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:31戦22勝(9KO)6敗3分。

デスティノ・ジャパン=1984年4月9日、ドミニカ共和国出身の34歳。右ボクサーファイター型。戦績:29戦24勝(22KO)3敗2分。

東日本ボクシング協会

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