【見どころ】フライ級新旧対決!

3月3日(土)カルッツ川崎
日本フライ級タイトルマッチ
王者 黒田雅之(川崎新田)vs 長嶺克則(マナベ)挑戦者

  10回判定勝ちで暫定王座獲得、正規王者との統一戦で10回判定勝ち、そしてV2戦では7回TKO勝ちと、このところ調子を上げている黒田が、1位の長嶺の挑戦を受ける。WBA5位、WBC14位、IBF8位、WBO10位と主要4団体すべてで挑戦圏内にランクされる黒田と、WBC30位の長嶺。好勝負が期待される。

 黒田は05年のプロデビューから13年、これが39戦目となるベテランだ(28勝16KO7敗3分)。5年前の世界挑戦を含めて一時は5試合も勝利から遠ざかったこともあったが、そうした挫折を乗り越えて再浮上してきた。左ジャブから繋げる右ストレート、返しの左フックに破壊力があるボクサーファイターで、10ラウンド以上をフルに10度戦いきっている。以前は接戦で勝ちきれないこともあったが、昨年6月の粉川拓也(宮田)戦では競り勝って自信を増している。

 挑戦者の長嶺は12年度の全日本フライ級新人王で、この点では06年ライト・フライ級新人王になった黒田の後輩といえる。黒田が紆余曲折を経て現在地に辿り着いたように、長嶺も眼疾や現WBC世界ライト・フライ級王者、拳四朗(BMB)戦の敗北などがあったため回り道をしてきた。昨年10月の「日本タイトル最強挑戦者決定戦」こそ慎重になりすぎて8回引き分けに終わった(勝者扱い)が、その前は4連続KO(TKO)勝ちを収めている。

 地の利に加えパンチ力、さらに近況でも勝る黒田にやや分のあるカードといえるが、決定的な差があるわけではない。挑戦者にも十分にチャンスはあるとみる。長嶺はスピードを生かして先手をとってリードした状態で中盤を迎えたい。(原功)

黒田=1986年7月17日、東京都出身の31歳。川崎新田ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:38戦28勝(16KO)7敗3分。

長嶺=1991年4月29日、沖縄県出身の26歳。マナベジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:16戦14勝(10KO)1敗1分。

東日本ボクシング協会

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