【見どころ】強打の松本が世界初挑戦!

2月28日(水)後楽園ホール
WBA世界スーパー・バンタム級タイトルマッチ
王者 ダニエル・ローマン(アメリカ)vs 松本亮(大橋)挑戦者

 昨年9月に来日して久保隼(真正)を9回TKOで破って王座を獲得したローマンに、KO率86パーセントの強打者、松本が挑む。27歳の王者が初防衛を果たすのか、それとも24歳の長身パンチャーが戴冠を果たすのか。

 ローマンはガードを比較的高くした構えから上体を振って攻撃を仕掛け、右を被せながら飛び込んで左フック、左ボディブローなどを繰り出すタイプで、右ボクサーファイターのカテゴリーに入るものの好戦的な選手といえる。26戦23勝(9KO)2敗1分とKO率(約35パーセント)は高くないが、上下の打ち分けが巧みで、久保戦ではその数字以上の攻撃力を感じさせた。

 挑戦者の松本は少年時代から同学年の井上尚弥(大橋=WBO世界スーパー・フライ級王者)と切磋琢磨してきた選手で、プロ7年目で初の大舞台に立つ。3年以上も前から世界ランク入りしていたが、体調不良のまま試合に臨んでTKO負けを喫するという苦い経験があったため遠回りした。その敗北から2年、いまは4連続KO勝ちと勢いを取り戻している。173センチの長身から打ち下ろす右ストレート、返しの左フックを得意としている。左の脇腹打ちや近距離で突き上げる右アッパーもある。

 ともに攻撃力に自信を持っているだけに、まずはプレッシャーのかけ合いに注目したい。ここで松本が相手を後退させるパターンに持ち込めれば戴冠確率は大きく上昇しそうだ。カギを握るパンチとして、両者とも得意としている左のボディブローを挙げておきたい。(原功)

ローマン=1990年5月10日、アメリカ出身。右ボクサーファイター型。戦績:26戦23勝(9KO)2敗1分。

松本=1994年1月11日、神奈川県出身。大橋ジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:22戦21勝(19KO)1敗。

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