【見どころ】勅使河原の初防衛戦!

2月8日(木)後楽園ホール
WBOアジアパシフィックバンタム級タイトルマッチ
王者 勅使河原弘晶(輪島S) vs ジェイソン・カノイ(フィリピン)挑戦者

 昨年10月にWBOアジアパシフィック・バンタム級王座を獲得した勅使河原が、同じ27歳のカノイを相手に初防衛戦に臨む。挑戦圏内のWBO10位にランクされる王者にとっては絶対に落とせない試合だ。

 勅使河原はテンポよく左を突きながら思い切りのいい右ストレートや左右のフックを振り抜くダイナミックな選手で、出世と合わせて注目度も上昇中だ。11年7月のプロデビューから6年半で19戦15勝(9KO)2敗2分の戦績を残している。敗北のひとつは16年10月に赤穂亮(横浜光)に喫したものだが、敗れはしたものの2度の世界挑戦経験者と互角に近い戦いをして株を落とすことはなかった。以後は戴冠試合を含めて3連続TKO勝ちを収めている。

 挑戦者のカノイは08年3月にプロデビューした10年選手で、フィリピンのほかタイ、ウクライナ、ロシア、日本、南アフリカのリングに上がった経験を持っている。日本では丸田陽七太(森岡)のデビュー戦の相手として知られている。これらの試合で最良の結果を残すことはできなかったカノイだが、すべて判定まで粘っている。小柄な体を沈めながら接近を狙い、不利の大きな左右で襲いかかるタイプで、36戦27勝(19KO)7敗2分と比較的高いKO率を残している。また、10ラウンド以上を8度もフルに戦いきっており、スタミナもありそうだ。

 体格とスピードで勝る勅使河原は、リスクを小さく抑えるためにも中長距離から左ジャブで煽ったうえで自慢の強打に繋げたい。相手の力量やパンチの軌道を見極める前に攻め急ぐという愚を犯さなければ、勅使河原が大きなトラブルに陥ることはないとみる。カノイがタフで長丁場の戦いを数多く経験していることも頭の隅に置いておく必要があるだろう。(原功)

勅使河原=1990年6月3日、群馬県出身。輪島功一スポーツジム所属。右ボクサーファイター型。戦績:19戦15勝(9KO)2敗2分。

カノイ=1990年5月18日、フィリピン出身。右ボクサーファイター型。戦績:36戦27勝(19KO)7敗2分。

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