【見どころ】右ジャブで距離を保ちたい中川、圧力をかけたい松尾

7月22日(水)後楽園ホール
日本スーパー・フライ級タイトルマッチ
日本スーパー・フライ級王者 
中川健太(三迫)
vs 
日本スーパー・フライ級1位 
ユータ松尾(ワールドスポーツ)

中川=1985年8月7日、東京都出身の34歳。左ボクサーファイター型。戦績:22戦18勝(12KO)3敗1分

松尾=1989年9月9日、青森県出身の30歳。右ボクサーファイター型。戦績:21戦15勝(8KO)4敗2分。

 昨年12月、大阪で世界15傑に名を連ねる奥本貴之(グリーンツダ)を10回判定で破って2度目の戴冠を果たした中川の初防衛戦。

現在は自身がIBF14位にランクされている34歳にとって、今後の一戦一戦はどれも重要な試合となる。指名挑戦者を相手にどんな戦いを見せるのか注目される。

 中川は2004年にプロデビューしたが、3戦したあとで6年のブランクをつくった。26歳で戦線復帰し、16年には日本スーパー・フライ級王座を獲得。しかし、このときは初防衛戦で船井龍一(ワタナベ)に7回KOで敗れ、5ヵ月の短命に終わった。その後、ジム移籍や1年以上のブランクを経て国内トップ戦線に舞い戻り、現在は奥本戦を含め5連勝(3KO)と好調だ。足をつかいながら右ジャブを差し込んで切れのある左に繋げる攻撃パターンを持つボクサーファイター型で、比較的高いKO率(約55パーセント)を誇る。

 挑戦者の松尾はアマチュアで64戦(46勝21KO18敗)を経験後、12年にプロデビュー。17年には日本フライ級暫定王座決定戦に出場したが、このときは黒田雅之(川崎新田)に判定で敗れた。これを機にスーパー・フライ級に転向し、昨年4月には奥本に挑んだが小差の判定で戴冠を逃している。12月の挑戦者決定戦で引き分けたものの勝者扱いを受け、3度目の大舞台に臨むことになった。ガードを高く上げた構えから圧力をかけ中近距離でやり合うタイプだ。

 距離をキープしながら戦いたい中川は右ジャブを多用して主導権掌握を図るものと思われる。これに対し松尾がどこまでプレッシャーをかけて追い込めるか。焦って入ると中川の左が待っているだけに慎重さは崩したくないところだ。前半でペースを握った方が俄然有利になることは間違いない。(原功)

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